医療事務の窓口対応について

病棟クラークに必要なのは事務経験じゃない?窓口対応アレコレ

病棟クラークとは、病院での受付や電話での応対、カルテの管理や出入庫、会計などの他に、レセプトという請求書を作成する事務員のことです。医療事務、医療クラーク、メディカルクラークなどとも呼ばれます。聞きなれない言葉ですが、レセプト業務とは診療内容や検査、薬といった病院で行う治療全般を点数で表したものを基に計算、請求書を作成する業務のことです。通常、病院で健康保険証を提示すれば、1割~3割の負担で済むため全額を支払う必要はありません。この残り7割~9割を保険組合に請求するわけですが、その際にレセプトが必要となります。レセプトを保険組合に提出しなければ、病院側に報酬は支払われませんし、レセプトにミスがあった場合は再度の提出が必要となり、完了するまで病院は収入を得られないわけですから、経営していくことが難しくなってしまいます。そのうえ、前月分を全て翌月10日までに提出するため、月末から10日間ほどはレセプト期間と呼ばれ、大変忙しくなる時期です。

このように、専門知識を必要とする病棟クラークですが、意外なことに、窓口対応での重要性も非常に高い職なのです。窓口対応は、患者さんに対し、最初と最後に対応を行う大切な業務で、病院の顔ともデリケートなポジションとあります。病気のため、不安な気持ちで来院する患者さんの不安を和らげられるような存在であるべきですし、当然笑顔で気持ちのよい対応が求められるのです。また、効率よく必要な作業をこなしていくことで、患者さんの待ち時間を減らし、負担を軽くしてあげることも大切な役割となります。患者さんにとって、待ち時間が短くなるのは病院への印象を大きく変えることになるでしょう。

それでは、基本的な窓口対応の流れをご説明します。初診の場合、問診表などに氏名や住所、生年月日、性別といった個人情報、本日の体調や来院理由、場合によっては今までにかかった病気やその症状、飲んでいる薬なども記入してもらうことになるでしょう。その後、健康保険証をお預かりし、診察券やカルテを作成し、診察室へと患者さんを案内すれば、患者さんの対応は医師や看護師にバトンタッチとなります。再診の場合は診察券を受け取り、カルテを準備、診察室へと患者さんを案内することになりますが、月初であったり、前回の来院から月が替わっていれば健康保険証を確認しなければいけません。また、場合によっては健康保険証の記載内容が変更されていることもあるので注意です。健康保険証は、患者さんの職業などにより種類は様々で、医療費の負担の割合なども異なるため、慎重に確認する必要があります。受け取った健康保険証は、基本情報である氏名や住所、生年月日、性別といった個人情報だけでなく、保険証番号と記号、その健康保険の種類や取得年月日などをコンピュータに入力し、カルテを作成するのです。健康保険証の確認は、市町村や健康保険組合などにより義務付けられています。

病棟クラークに問われるのは、事務としての経験ばかりではありません。クレームを受けることもあるかもしれません。そういった時、患者さんを思いやる気持ちも必要となります。窓口対応とは、誠実な人柄も問われる病院のシンボル的な存在なのです。身だしなみにも、今まで以上に注意が必要でしょう。